妊娠・出産の知識&トラブル大辞典

妊娠中・授乳中のタバコ、どうしていけないの?

妊娠・出産, 産後

tabako

妊娠中と授乳中のタバコはよくない」と言われていますがその理由はご存じでしょうか。
それまでタバコを吸っていた方は妊娠中でもタバコをやめられなかったり、妊娠中は禁煙できても出産後ふたたび吸ってしまい授乳中なのにやめられないのという方も多いようです。
妊娠中と授乳中のタバコはお腹の赤ちゃんや生まれてきた赤ちゃんに多大なる害を与えます。
なかなかタバコがやめられないという方はタバコがどういう影響を与えるか知っておきましょう。

◆妊娠中タバコを吸ってはいけない理由

タバコには200種類以上の有害物質が含まれていますが、妊娠中に特に影響を与えるのが「ニコチン」と「一酸化炭素」です。
ニコチンは交感神経を活発にし、血管を収縮させて血行不良を引き起こすことがわかっています。
また、一酸化炭素は体を酸欠状態にしてしまいます。
血液中のヘモグロビンは酸素と結合して全身に酸素を届けてくれる働きがありますが、一酸化炭素は酸素よりもヘモグロビンと結合しやすい性質があるため、体内に十分な酸素が供給されなくなります。

お腹の赤ちゃんはママの血液から胎盤をとおして栄養や酸素をもらっています。
タバコを吸うことで、ママの体が血行不良をおこし、栄養や酸素が不足するとどのような事がおこるのでしょうか。

■ 低体重児などの原因になる
喫煙の影響で十分な栄養をもらう事ができず低体重児やIUGR(子宮内胎児発育遅延)の原因になります。
低体重児とは、生まれた時の体重が2,500g未満の赤ちゃんの事を言い、妊娠中のタバコが原因で低体重児になるリスクは通常の約2.5倍と言われています。
また、子宮内の赤ちゃんの成長が遅れてしまい、妊娠週数に応じて成長しないIUGR(子宮内胎児発育遅延)の原因になることもあります。

■ 学力低下やADHDの原因になる
妊娠中に喫煙していた女性の子供の追跡調査で、妊娠中に吸っていたタバコの本数が多いほど、子どもの身長や学力が低くなるというデータも出ています。
また、「落ち着きがない」「注意が長続きしない」「順番を待つのが難しい」などといった症状をもつADHD(注意欠陥/多動性障害)の発症率も高いとされています。

そして、赤ちゃんが突然死してしまうSIDS(乳幼児突然死症候群)も妊娠中の喫煙でリスクが高まると言われています。

■ 流産や早産の原因になる
妊娠12週までの流産を「早期流産」、妊娠12週以降~22週未満を「後期流産」呼び、早期流産の場合はほとんどが胎児の染色体異常などの原因が多いとされていますが、後期流産の場合は母体側の原因が増加します。

後期流産にもさまざまな原因が考えられますが、妊娠中の喫煙は流産のリスクを高めます。
前にも書いたように、タバコのニコチンは体の血行不良を招きますが、血行不良は子宮を収縮させておなかが張りやすい状態を作り、流産の原因にもなると言われています。

また、妊娠22週目~37週未満の出産を「早産」と呼びますが、血行不良によるお腹の張りは早産の原因の1つでもあり、妊娠中に喫煙をすることで早産の発生率が約3.3倍になるといわれています。

また、妊娠中のタバコは常位胎盤早期剥離(じょういたいばんそうきはくり)の原因にもなります。
常位胎盤早期剥離とは赤ちゃんがお腹の中にいるのに、胎盤が先に剥がれてしまう状態の事です。
赤ちゃんは胎盤を通してママの血液から栄養や酸素をもらっているため、その胎盤が剥がれてしまうと、赤ちゃんへの栄養や酸素がストップし、最悪の場合赤ちゃんが死亡することもあります。
また、母体も大出血をおこし危険な状態になることもあります。

妊娠中の喫煙はママの体やお腹の赤ちゃんにどのような影響をもたらすかお分かりいただけましたか?
必ずしも低体重児や早産の原因になるとは限りませんが、何かあったら後悔するのは自分です。
「一日に○本までなら大丈夫じゃない?」
「あの人は妊娠中にタバコを吸っていたけどなんともなかった」
ではなく、お腹の赤ちゃんの事もきちんと考えてあげましょう。

「タバコがスパッとやめられない」という方は、毎日少しずつ本数を減らしていくという方法をとるのがいいようです。

また、受動喫煙でもママがタバコを吸うと同じように影響があるといわれています。
受動喫煙とは他の人のタバコの煙を吸ってしまうことで、喫煙者が吸い込む「主流煙」より、タバコの点火先から立ち上る「副流煙」のほうが有害だと言われています。
そのため、妊婦自身だけではなく、パパや仕事先などのタバコにも注意が必要です。

◆授乳中にタバコを吸ってはいけない理由

妊娠中はお腹の赤ちゃんのためを思って禁煙できていたけれど、出産したらまたタバコを吸いたくなるというママも多いようです。
しかし、タバコのニコチンは母乳に移行するため、赤ちゃんに不眠や下痢、嘔吐などの症状が出たり、最悪の場合、SIDS(乳幼児突然死症候群)になってしまう可能性もあります。
また、母乳はママの血液が原料なので、タバコのニコチンにより血行不良をおこすと、その分母乳を分泌する量が少なくなると言われています。

「だったら、タバコを吸いたいし母乳をやめてミルクにしたほうがいいかな?」と思われる方もいると思いますが、母乳には赤ちゃんを守る免疫物質や栄養が豊富に含まれているため、ママが喫煙をしていても母乳をあげたほうがいい、と推奨されています。
しかし、タバコを吸った直後の母乳中のニコチン濃度はママの血液中の濃度の2~3倍と言われていますので、喫煙直後の母乳をあげるのはやめましょう。
喫煙後3時間以上たつと、母乳中のニコチン濃度はかなり低くなりますので、どうしてもタバコがやめられないという人は3時間以上たってから母乳をあげるようにしましょう。

また、受動喫煙はもちろん赤ちゃんにも影響があります。
別の部屋や外でタバコを吸っていても、3~4分ほどは吐く息からもタバコの有害成分が出ると言われていますので、最低でもこの間は赤ちゃんに会わないようにしましょう。

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    中学生、小学生、幼児の3人の子を持つsasaと申します。
    妊娠中・出産後・育児のトラブルや疑問に思ったことなどをまとめてみましたので、お役に立てれば幸いです。

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